【クラスの人気者】地味な私をからかわないで
これは、私が小学校高学年の頃の話です。
だいたい、どこのクラスにも必ずひとりはいたのではないでしょうか?
クラスの人気者という存在が。
私のクラスには、女子にとても人気のあるCくんがいました。
Cくんは、いつも明るく元気いっぱいで、クラスメイトからカッコいいと言われていたので、女子にモテないわけがありません。
恋愛に疎い私でさえも、Cくんが多くの女子に好かれていることくらいは、すぐにわかりました。
いつも私の側にいたDちゃんも、どうやらCくんのことが気になっているようです。
ある日、学校の休み時間に入ると、Dちゃんが私の元へやって来て、
「ねぇ、トナカイちゃんはCくんのことをどう思ってるの?」
と、聞いてきました。
なぜ突然、このような質問をしてきたのでしょうか?
人気者のCくんと私との間に、いったいなんの関係があるというのでしょうか?
いくら考えてみても、未だに真意がわからないのですが、もしわかる方はどうか私に教えてください。(笑)
当時の私は、過去のある事件がキッカケとなり、正直なところ恋愛どころか、他人と仲良くできる余裕すらなかったので、
「私は特になんとも思ってないよー。」
と、思ったままに答えます。
「Cくーん!トナカイちゃんはCくんのこと、なんとも思ってないんだってー!」
Dちゃんは、少し離れた所にいるCくんと、その友だちの耳に届くような大声で、こう叫んだのです。
それを聞いたCくんが、私へ向かって走ってくるのが見えます。
表情を見る限りでは、Cくんは全く怒っている様子ではありませんでした。
けど、物凄い勢いで迫ってくる姿を見た私は、なんだか怖くなって教室中を逃げ回ります。
Cくんの足から私が逃れられるはずもなく、やがて教壇の中央らへんで力尽きた私は、その場にしゃがみこんでしまいました。
「トナカイ、お前俺のことなんとも思ってないんだってなー。(笑)」
少しふざけたようなCくんの声が聞こえたかと思った瞬間、背中に重くビリビリとした衝撃が走っていくのを感じました。
どうやら私は、Cくんに背中を思いっきりひっぱたかれたようです。
「なんで私がこんな目に遭わされなきゃいけないんだ。」
涙目になりながら、まだジンジン痛む背中で自分の席に戻ります。
Dちゃんは、ことの一部始終をニヤニヤしながら、ただ見ているだけなのでした。
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